クレジットカードを作成する際にも審査があるのを知っていますか?
最近は学生カードや20代などの若年層向けのクレジットカードも出ている為、社会人でなくてもカード発行を考えている方は少なくないでしょう。
ただ、クレジットカードはお金が関わってくる信用取引ですから、審査に通過しないと作成が出来ません。
また、昨今はクレジットカードの現金化のような問題もあるので、カードを初めて作る方は要点を押さえておいた方が良いといえます。
クレジットカード審査の基準はカードの種類による?
クレジットカードの審査は、信用取引をしてもリスクがない相手かどうかを見極めるために行われます。
審査基準は、申し込みをするカード会社やクレジットカードの種類・クラスなどによって異なる為、一概にどのカードの審査が甘い、厳しいと断言することは出来ません。
ただ、クレジットカードの場合は、与信が認められればランクの高いカードの審査通過も出来る為、一般的に審査が緩いといわれるものも厳しいといわれるものは審査基準がある程度分かれているといえるでしょう。
全てのクレジットカードの審査ポイントとしていえるのは、審査落ちになる原因はほとんど信用情報や返済能力にあるという事です。
具体的にクレジットカード審査に落ちてしまう原因として、以下が挙げられます。
審査落ちの原因
- 延滞や債務整理・自己破産などが信用情報に記録されている
- 他社借入の残高が多い又は複数契約で多重債務
- クレジットカードの申し込み・発行条件を満たしてない
- 短期間に複数のカードに申し込み過ぎている
- クレジットヒストリー(利用実績)が積めていない
金融事故を起こしているとクレジットカードは作れない
一番気を付けたいポイントとして挙げられるのが、信用情報という個人情報の状態です。
信用情報には、過去にクレジットカードの申し込み履歴や利用履歴、支払い状況などの信用取引の記録が載っています。
審査で信用情報を照会した際に、2~3カ月以上の延滞や債務整理・自己破産といった金融事故を起こした履歴があるとクレジットカードの審査通過出来ません。
金融事故を起こした履歴がある状態をブラックリストに載っているともいい、信用情報から履歴が消えるまでクレジットカードに限らず信用取引がほとんどできなくなるといえます。
ただ、ブラックリストに載っても、信用情報から金融事故を起こしたという履歴が消えれば、再びクレジットカードなどの信用取引が可能なので、二度と審査通過出来ない!という事はありません。
ブラックリストは、5~10年経つことで記録が信用情報から消えるので、その後であればクレジットカードを作ることも可能です。
他社のクレジットカードやカードローンを使い過ぎていると審査に不利
また、クレジットカード審査で信用情報を照会すると、事故履歴以外にも他のクレジットカードや信用取引の利用状況も確認することが出来ます。
その為、申し込んだカード以外のクレジットカードを複数使っていたり、クレジットカードの他にカードローンなどの他社借入をし過ぎていると、審査落ちの可能性が高くなりがちです。
というのは、あまりにも他社カードの残高や他のローンなどを多く契約し利用している場合は、利用額が返済能力を上回る可能性があると審査で判断されるからといえます。
クレジットカードやカードローンなどでの借り入れが4~5件以上に及んでいる場合は、多重債務となるので特に審査落ちし易いといえるでしょう。
クレジットカード申し込み条件の年齢や年収から外れている
審査では信用情報の他に、属性という情報も返済能力を計る為に精査します。
属性は基本的にクレジットカード申し込み時に申告する、年齢や年収、勤続年数、雇用形態、勤務先などの情報のことです。
年会費無料の一般カードは属性がそこまで関係なく審査通過できる可能性が高いので、そこまで心配ないといえるでしょう。
ただ、有料カードやステータスカードなどクラスの高いクレジットカードの審査となると、属性も審査で重要視される傾向にあります。
クラスの高いカードでは、申し込み条件に年収の規定があったりするので、それが満たせないと審査通過出来ません。
時に、属性審査には年齢も含まれますが、クレジットカードの場合は学生でも、親の承認があれば作成できることが多いです。
ところが、カードの種類によっては満20歳以上で成人してからでないと、作成できないものもあります。
その際、年齢や年収などの条件が満たせないからといって、クレジットカードの申し込みで嘘をつくのは止めましょう。
スーパーホワイトはブラックリストの喪明けだと思われる
一番審査落ちの原因の可能性としては低いですが、クレジットヒストリーが積めていない事にも一応注意しておくと良いでしょう。
クレジットヒストリーは信用取引の利用実績のことで、信用情報に何も取引履歴がない状態をスーパーホワイトといいます。
審査の際、信用情報に特に大きな問題がなければ基本的には審査通過出来ますが、ある程度の年齢の方がスーパーホワイトであると、以前ブラックリストに載っていたのではないか?と疑われることがあります。
ブラックリストに載ると、5~10年という長期間信用取引がほぼ出来なくなるので、その間に信用情報の履歴は一切なくなっていきます。
つまり、本当に信用取引をしたことがない方と、ブラックリストの喪明けの方との区別がつけにくいわけです。
大体年齢が30代以上でクレジットヒストリーが何もないと、ブラックリストの喪明けを疑われて審査に落ちてしまう可能性があるといえるでしょう。
スーパーホワイトで審査落ちしない対策としては、携帯本体代金の割賦払いなどちょっとしたもので良いので、信用取引をしクレジットヒストリーを積む事が挙げられます。
ステータスカードは招待制?ゴールドカードの審査に通過するには?
基本的にクレジットカードの一般カードに関しては、上述した審査ポイントに気を付ける事で通過が難しくないです。
ところが、ゴールドカードやそれ以上のステータスカードに関しては、上述してきたポイントは最低ラインの審査基準といえるでしょう。
また、ゴールドカードや一部のプラチナカードは、自身で申し込みをして審査通過することで一般カード同様に作成が可能ですが、ハイクラスのカードは原則、カード会社から招待されなくては手に入れられないことが多いです。
自分で申し込みが可能なゴールドカードやプラチナカードの審査では、一般カードでの利用実績が積めている事に合わせて、年収などの属性評価も高くないと通過出来ません。
その為、少しでも支払い遅れがあったり、スーパーホワイトである場合は、ゴールドカードやプラチナカードの作成がほぼ出来ないと思っておきましょう。
加えて、自分では申し込む事すらできないステータスカードは、自分が申し込めるクラスのカードを発行し利用実績を積みながら、招待(インビテーション)が来るのを待つしかないです。
スステータスカードの招待を貰うには、単純に支払い滞納なく長年使うだけでなく、年間のカード利用額にも注意する必要があります。
クレジットカードの招待は、原則、優良顧客にしか送られませんし、その基準は公になっていません。
招待が来るのに何年もかかった!という方もいれば、年間何百万円以上カード利用したら招待が来たという方もいます。
ただ、一ついえるのは、クレジットカードの利用中に支払い遅延をしているようでは、ステータスカードは手に入れられないという事です。
クレジットカード現金化とは?違法行為にあたるのか?
時に、新規クレジットカードを発行する理由が単純にカード決済がしたい。などという場合は問題ないのですが、現金化のためにカードを作成するのは止めましょう。
昨今、クレジットカードのショッピング枠空きを使って現金を手に入れる、クレジットカード現金化が問題となっています。
現金化には、現金化業者が用意した二束三文の商品をカードで買いその差分を還元率に沿って現金でキャッシュバックする方法と、換金性の高い商品を購入させてそれを現金化業者が買い取り現金を振り込む方法の大きく2パターンがあります。
そのどちらの方法であっても、カード会社はクレジットカードの空き枠を現金に換える事は規約で禁止している事がほとんどです。
また、現金化したお金を他のローンなどの返済に充てるなど、自転車操業を助長し多重債務者を増やしかねないという懸念もあります。
ただ、法律では厳密にクレジットカード現金化を取り締まる事が出来ていないのが実情です。
しかし、だからといって合法というわけでもなく、現段階ではクレジットカード現金化のみを取り締まれる法律が整備されいないだけの、グレーゾーンといえるでしょう。
基本的にクレジットカードの現金化を考える方は、金銭的に困っており且つ与信状態の問題で、カードローン契約などでお金が借りられない方が多いです。
その際、カードローンの審査に通過出来ないという時点で、そもそも返済能力がない状態なのに手数料がかかる現金化をしたとして、現金化の分の返済が出来るわけがないといえるでしょう。
ショッピング枠を現金化しても、後に現金化の為に購入した物の支払いやキャッシュバック分の返済をしなくてはならないので無償ではありません。
クレジットカードが二度と使えない!?現金化のデメリットとは?
また、多重債務になったり返済不能になる他に、クレジットカード現金化すると以下のようなデメリットも生じます。
審査落ちの原因
- 使っているカードの利用停止
- 残高分の一括請求がされる
- 現金化を装った詐欺にあう
- 悪質業者により個人情報が取られる
- クレジットカードが二度と作れない可能性
先述もしたように、各カード会社はクレジットカードでの現金化を禁止行為としているので、万が一した場合は規約違反となります。
クレジットカード含む信用取引において規約違反をした場合は、まずは手元のクレジットカードの利用が停止され、残高の一括請求後に強制解約されるのが一般的な流れです。
また、規約違反の際の一括請求分が払えない場合は、債務整理をする事になるのでその後5~10年間信用取引が出来なくなります。
加えて、現金化に関しての法整備が整っていない分、悪質な違法業者や詐欺・イタズラ目的の個人などにひっかかってしまう可能性が高いです。
詐欺や個人情報の流出は違法行為にあたるので、その件では法律が守ってくれますが現金化に関しての損害分などは何ともならない場合がほとんどでしょう。
そして、一番危惧するべきなのがカード会社の社内ブラックになる事です。
クレジットカード審査の部分で述べた、信用情報でのブラックリストは事故履歴が消えれば二度と審査通過出来ないなどという事はないです。
しかし、カード会社自体のブラックリストに載ると、社内ブラックとなりその情報はいつ消えるのか分かりません。
その為、社内ブラックは半永久的に記録が残るともいわれています。
クレジットカードは、カード会社から発行されているプロパーカードの他に、提携カードも多くありますから、その分社内ブラックになった場合かなりクレジットカードを作成するのが困難になるといえるでしょう。
最近は日本もキャッシュレス化が進み、カード決済ができなくては困る事も増えてきているといえるでしょう。
その様な時代に、クレジットカードが二度と作成できなくなってしまうリスクを冒してまで、現金化をするメリットがあるのかよく考える事が重要といえるでしょう。
クレジットカードは、手軽に申し込み契約できるので、学生の方や初めてカードを持つ方でも敷居が低く感じるかもしれません。
しかし、与信審査は滞りなく行われますし、違法ではないものの現金かは違反行為です。
クレジットカードの申し込みをする前に、その様な点についてよく考える事が大切といえます。