ろうきんカードローンとは?銀行と消費者金融だけじゃない?


カードローン契約というと、真っ先に借り先として思い浮かぶのは消費者金融でしょうか?銀行でしょうか?

実はそれ以外にもカードローンという形で融資を行っている金融機関があります。

「労金」という呼称でおなじみの労働金庫でもカードローン契約は出来ます。

労金は、労働組合や生協の組合員で構成・運営されている金融機関であり、利用者は主にそれぞれの会員となります。

預金や為替などの取引は、会員ではない一般の方でも労金の利用が可能で、最近はカードローンを含む様々なサービスも非会員であっても利用できるようになっています。

全国に労働金庫は12あり、各地域ごとに近辺に在住または勤務している方というのが、どの労金のサービスでも利用条件となっています。

ここでは、その中の中央ろうきんカードローン マイプランの詳細について説明します。

中央ろうきんの営業対象地域は、茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨の関東1都7県となっています。

中央ろうきんカードローン マイプランは低金利?

カードローンというと、最短即日審査・融資が昨今は当たり前になってきていますが、中央ろうきんカードローン マイプランは審査に約2週間かかり、即日融資にも対応していません。

その為、急ぎの融資には向いていませんが、借入額が少額の場合、消費者金融は勿論、メガバンクの銀行カードローンよりも低い金利での借り入れが可能なのが特徴です。

中央ろうきんカードローン マイプランの貸付条件は…

  • 満18歳以上~満65歳未満の方
  • 安定継続した収入があり、前年税込み年収150万円以上の方
  • 同じ勤務先で1年以上働いている方
  • 労金指定の保証協会の保証が受けられる方

となっており、未成年でも親(親権者)の同意があれば借り入れ契約可能ですが、自身収入のない専業主婦(主夫)は所定の年収額がない為、借り入れが出来ないようになっています。

また、契約者が自営業者の方の場合は、同じ事業を原則3年以上続けていることが条件として加えられます。
(ろうきんカードローン マイプランでの借入金は、事業資金・投機目的での利用は不可。)

資金用途は、原則自由で団体・生協会員は最高限度額500万円、それ以外の一般の方の場合は最高限度額100万円までとなっています。

加えて、組合員・会員などの方は収入証明不要で契約可能ですが、非会員の一般の方は収入証明書が必須となります。

金利は変動タイプで、こちらも会員らと一般では差があり、加えて労金のその他のサービス利用で金利引き下げが適用されます。

団体構成員・会員や生協会員の組合員(その家族も含む)以外の、非会員の場合は中央ろうきんカードローン マイプランの利用にあたって、中央ろうきん友の会に入会するか、中央労金の個人会員となることが必要な場合があります。
(中央労金の個人会員は最低出資金として千円が必要。)

利用者金利利用条件
団体会員の構成員年7.075%~引き下げ後、年3.875%中央労働金庫に出資している、労働組合・国家公務員・地方公務員団体・福利共済活動を目的とする団体の構成員である事。
生協会員の組合員または家族(同一生計)年7.255%~引き下げ後、年4.055%中央労働金庫に出資している、生協の中でも組合員融資制度を導入している生協組合員またはその家族である事。
一般(非正規会員)年8.475%~引き下げ後、年5.275%団体会員でも生協会員でもない、関東1都7県(茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨)に在住または勤務である事。

(2016年11月1日現在の金利。変動金利である為、金融情勢の変化により変更となる場合がある。)

金利の引き下げは、他の労金の各サービスを併用する事で最大3.2%低くすることが出来ますが、それ以上の引き下げは出来ないようになっています。

中央ろうきんカードローン マイプランの金利引き下げに関わるサービスと対応する下げ率は以下の通りです。

  • 給与振込指定=1.5%
  • 公共料金自動支払い(2種類以上)=0.3%
  • 年金振込指定=1.5%
  • 若年者引下げ(30歳未満)=0.6%
  • ネットバンキング(携帯電話も対応)=0.6%
  • Web通帳(無通帳型かつステートメント不発行型)=0.6%
  • 一般財形・エース預金=0.3%
  • 財形年金・年金受取エース預金・財形住宅=0.6%
  • 不動産担保ローン・住宅金融支援機構・フラット35・年金融資・財形融資=0.6%
  • 労金UCカード=0.3%

ネットバンキングの引き下げ適用については、利用口座登録をすることで引き下げ適用となります。

Web通帳は、通帳とステートメントといわれる圧着ハガキの明細書を発行しない方法で口座利用をすることになります。

また、はるかぜ引き下げという身体障害者手帳を保有している方への金利引き下げもあり、こちらは標準金利から年5.0%引下げとなります。

ただし、はるかぜ引き下げ適用の場合は、他の金利引き下げの適用はありません。

団体会員の方や生協会員の方は勿論、低金利での借り入れが出来ますし、非会員の一般の方でも少額での借り入れの場合、銀行カードローンよりも低金利でカードローン契約が可能です。

ところが、とても低金利である為借り換え先として利用出来ればよかったのですが、あいにく現在、中央ろうきんカードローン マイプランに関しては、新規の借り換え目的カードローン契約は受け付けていないようです。
(団体会員の構成員の方の2017年3月31日実行分までは、他金融機関からの借り換えに対応。)

金利引き下げの条件も、新規会員や非会員でも簡単に可能なものがいくつかあるので利用しない手はありません。

例えば、ネットバンキングを登録利用するだけでも金利が0.6%引き下げとなるので、カードローン申し込みと同時にネットバンキング登録も済ませると良いでしょう。

中央ろうきんカードローン マイプランの申し込み方法は、電話や来店もありますがネットからも出来ます。

その際、カードローン申込を途中で離脱した場合、任意で入力フォームを保存でき次回そのデータを読み込み、続きから申し込みをすることが出来るのが便利です。

ただし、スマホ・タブレットからはこの途中保存機能は利用できず、PCからのみの申し込みの場合に限られます。

中央ろうきんカードローン マイプランは、低金利メリットに加え、ネットバンキングを利用して借り入れ・返済が可能なので、ATMを利用する必要がありません。

それにプラスして、中央ろうきんカードで労金以外のATMを利用の際、かかった手数料がすぐに中央ろうきん取引口座にキャッシュバックされます。

その為、借入金の引き出しに関してはATM手数料がかかりません。

返済に関して、最低返済額は限度額30万円以内で毎月5,000円となっています。
ボーナス加算返済(上乗せ返済)の利用をすると、ボーナス月にそれぞれの限度額に対応した金額を上乗せしての自動加算返済が可能になります。

その他の労働金庫と対象地域は?

先述もしたように、日本全国の地域ごとに12の労金があるわけですが、どの地域がどの労金の対象区域に入るかは以下の通りです。

  • 北海道労働金庫
  • 東北労働金庫(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
  • 新潟県労働金庫
  • 長野県労働金庫
  • 静岡県労働金庫
  • 北陸労働金庫(富山、石川、福井)
  • 東海労働金庫(岐阜、愛知、三重)
  • 近畿労働金庫(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
  • 中国労働金庫(鳥取、島根、岡山、広島、山口)
  • 四国労働金庫(徳島、香川、愛媛、高知)
  • 九州労働金庫(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島)
  • 沖縄県労働金庫
  • 中央労働金庫(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨)

地方・地域区分が分け方によって違ってくる地域の場合は、労金では上記のように区分されています。

地域ごとの労金によってカードローンも含めた他のサービスの内容も異なってくることがあります。

例えば、近畿ろうきんの「笑くぼ」というカードローンであれば、配偶者の年収のみ分かれば、収入証明書不要で限度額50万円を上限として、専業主婦(主夫)でも契約が可能です。
(近畿ろうきんの対象地域は、大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・滋賀県・和歌山県の2府4県です。)