カードローン増額による借り換えについて


カードローンの借り換えというと、既存のカードローン契約先とは別に新しく借り換え目的で契約するという例が多く、定番の借り換え方法といえます。

しかし、方法はそれしかないのか?となかには思う方がいるかもしれません。
契約手続きというのはなかなか面倒なものですし、新規の借入先ともなるとそのローン内容を理解するのに時間を要したり、本当に借り換えるのが得なのか分かりにくいこともあるでしょう。

そこで、現在2社以上借入先がある方におすすめしたい方法が、借りれ先の内1社での限度額増額のタイミングで借り換えをすることです。
形としては、契約済みのカードローンの中で一番条件の良い借入先でそれ以外のローンを順次まとめていく。というような流れになります。

(例)
A社=限度額40万円のうち30万円利用 金利15%

B社=限度額30万円のうち20万円利用 金利18%

A社で限度額を50万円に増額申請し、審査完了後20万円を借り入れ、その融資金を使ってB社の20万円の残高を完済する。

 

この借り換えの仕方は、何がミソかといえば利用し慣れたカードローンの中で借り換えが出来る事、利用実績が良い方向でどんどん積んでいけることです。

同じカードローンを問題なく長く利用する人というのは、金融機関にとって安定した収益が見込める嬉しいお客さんで、優良顧客として扱います。
まったくの利用履歴がない一見様に貸すよりも、ちゃんと借りて返済をしてくれると利用履歴から分かる人に融資をする方が、貸付側も安心できるわけです。

他社ローン借り換えの前に増額審査を受ける!

ただし、そのため増額をするには基本的に半年から一年以上はローン利用をしている必要があり、その間に延滞がない事が前提です。
特に延滞に関しては、借り換え先として使うローンの方でも、それ以外の他社ローン利用でもしていない事が重要なポイントです。

というのも、新規契約ではありませんが増額をするのにも審査があるからです。(2~3日かかります)
借りる額を増やすわけですから、収入が契約した時よりも下がっている場合は増額審査で良い結果は望めないので注意しましょう。

カードローンの増額審査は、大体50万円くらいまでは10万円単位ずつで順調に通ります。
また、始め限度額が10~30万円と低額の場合は、借り入れ・返済を順調にしていると貸付側から増額の打診が来ることもあります。

ところが、50万円以上となってくると増額の審査も新規契約と同じく厳正になってきます。
増額の打診も、限度額50万円以上になるとまず来なくなるので、増額の申請を利用者がネットや自動契約機からする必要があります。

また、増額申請の仕方は金融機関によって異なります。
例えば、みずほ銀行であればネット・郵送・電話・店舗窓口と多様であるのに対して、三井住友銀行は電話・自動契約機からのみ増額申請申請を受け付けています。

増額審査では、借り入れ金額50万円を超える又は他社の借入も合わせて100万円超える場合に、収入証明を求められます。

この再審査の際に、収入の他にも個人情報の確認も行われるので、もし住所や職業(役職も)などが契約当時から変更している場合は、増額申請の前に正しい情報に変更しておくことをお勧めします。
個人情報のズレが貸付側と利用者の間であると、利用者が借り入れに関しての審査を受ける際に信用という点でマイナスに働いてしまいます。

増額審査に通過後、追加借り入れで他社ローンを返済・借り換えする!

複数社契約先がある場合は、その中でも金利に差があると思います。

カードローン借り換えの目的は、如何に利息分を抑えるかがまず一つです。
その為、複数借りている契約先の中から金利が一番低く済むところで増額審査をまず受けます。

金利の一番低いところで目星をつける際に注意したいのが、増額後の金利で考えるのを忘れないことです。
どの金融機関も限度額(または残高)が高額になると金利に差が出てきますから、「借り換え前の金額ではA社が一番低金利だったけど、増額して借り換えた後の金額で借りるならB社の方が金利が低い」という場合もあります。

増額審査に無事通過し10万円限度額が上がったら、利用できるようになった金額借入れます。
そして、自分の借り入れ状況に合わせて、なるべく早く借り換えて完済してしまいたいところの残高の返済に充てます。

金利が高い借入先から完済していくのが基本ですが、もし月々の返済額が重いという事であれば、一番最低返済額が大きい借り入れ先をまず借り換えて完済してしまうのも手です。

なにもカードローン借り換えをする為に、新たに慣れないローンを組む事が絶対に必要ということはありません。

この方法は一気にローン借り換え・おまとめをして完済というわけにはいかない代わりに、既存の借入先の一つに自主的に徐々に借り換え・おまとめしていくので、専用ローンプランのように返済一徹になってしまう事がありません。
その為、状況に合わせて追加での借り入れが出来るというメリットがあります。

それよりも完済を目指したい!といった場合にも、初めに増額出来た分を借り入れて他ローンの返済に充てた後、両方で一定期間借り入れをせず、借り換え元で返済出来て空いた金額分を借りて再び他のローンの返済に充てる。という流れを繰り返すなら、借り換えを随時行っているだけなので、借り換えでまとめた総額が借り換え前より増えてしまう事はありません

(例)
A社=限度額40万円のうち40万円利用 金利15%

B社=限度額30万円のうち30万円利用 金利18%

C社=限度額10万円のうち10万円利用 金利18%

A社で限度額を50万円に増額申請し、審査完了後10万円を借り入れ、その融資金を使ってC社の10万円の残高を完済する。
その後、C社のローンを解約すると借り入れ先が2社に減り、金利もそれまでかかっていた18%が丸まるなくなる。
B社の残高も頃合いを見て、徐々にA社へと借り換えていく。A社の利用枠に空きが出来たらその分借りて、B社のローンを返済する。

A社での借入金は借り換えにしか使わない事でB・C社の残高をただA社に移動させたことになるので、借入先が三社の時と残高は変わることはなく、借り換えで浮いた金利分は総支払額の利息分のカットに繋がる。

 

せっかく今まで長く健全に利用してきたカードローン借入先があるなら、その借り入れ先での増額を利用しての借り換えは夢ではありません。

借り換え後の利用に関しても、利用し慣れた借入先であるため返済日や契約内容がガラリと変わることがなく、安心して借り入れ・返済を続けていける事でしょう。

金額が高額の場合は借り換え目的でないと借りられない場合もある?

増額と追加借り入れを徐々に繰り返して借り換えができる金額には、限界があります。

増額はある程度までいくと、それ以上は限度額が上がらなくなる可能性があります。
一般的には、50万円までは順調に増額が可能と言われており、それ以上となってくると増えづらくなります。

すると、借り換えがしたい金額が高額である場合は、途中で借り換えが滞ってきてしまいます。

増枠審査が上手くいかなくなった場合は、やはりどこか新しく今利用しているローンよりも条件の良いところで専用の借り換えローンを契約した方が良いといえます。

借り換え専用ローンを契約すると、そのローンに借り換えた分を完済するまで追加の借り入れが自由に出来なくなりますが、一度残高をすっきりさせるためにも、返済に徹することをオススメします。
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